研究課題/領域番号 |
17K13401
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 岐阜聖徳学園大学 (2018-2022) 奈良女子大学 (2017) |
研究代表者 |
大石 真由香 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 講師 (40624060)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 万葉集 / 禁裏御本 / 仙覚本 / 中院本 / 陽明文庫 / 古活字本 / 寂印成俊本 / 仙覚寛元本 / 仙覚文永本 / 国学 |
研究成果の概要 |
本研究は、近世初期における『万葉集』の書写・利用の様相を明らかにし、『万葉集』受容のありようを総合的に捉えようとするものである。近世初期の堂上において数多く書写された中院本系統の写本は、室町期に今川範政が『万葉集』を校訂し後に禁裏に入った「禁裏御本」による校合の成果を、代赭または紫で書き入れている。この書入を検討することにより、現存しない「禁裏御本」のすがたを復元することが、本研究の主軸であった。当初は陽明文庫所蔵「古活字本万葉集」紫書入を研究の中心に置いていたが、2019年度から、「禁裏御本」唯一の転写本の可能性をもつ京都大学国語学国文学研究室所蔵『万葉集』巻二・巻三を検討対象に加えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「禁裏御本」は中世から近世初期の『万葉集』受容に強い影響力をもつ本でありながら、原本はおろか転写本さえ存在せず、従来の研究においてその実態は中院本系写本のわずかな書入から推測せざるを得ない状態であった。しかし当該研究において、「禁裏御本」に直接基づくと推定される陽明文庫所蔵「古活字本万葉集」紫書入、「禁裏御本」の転写本とも目される京都大学国語学国文学研究室所蔵『万葉集』巻二・巻三の詳細な調査を行い、巻二・巻三というわずかな部分ではあるが、その実態を解明することができた。中世から近世初期における『万葉集』受容の研究を進展させるための基盤を作ることができたと考えている。
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