研究課題/領域番号 |
17K13409
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松本 舞 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 助教 (00754326)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ヘンリー・ヴォーン / 17世紀英文学 / 磁力 / 神秘主義思想 / 交感関係 / 17世紀 / 形而上派詩人 / 音楽 / 錬金術 / 終末思想 / 体内磁力 / 17世紀英詩 / 形而上派詩 / 科学思想 / 自然 / 聖書 / 英国学士院 / Henry Vaughan / 神秘主義 |
研究成果の概要 |
当初の予定では、多くの国際学会での参加を予定していたが、COVID19の影響により学会が数年間中止になり、17世紀英文学や歴史学の学者たちとの議論が十分にできなかった。だが、ヴォーンの国際学会であるThe Vaughan Associationに参加し、ジョナサン・ポスト、ドナルド・ディクソンなどの研究者との議論によって、ヴォーンの科学的知識と自然描写の関係をさらに深める考察ができた。2018年に開催された大会では、ヴォーンの詩的表現の中でも磁力の表現を分析し、口頭発表を行った。この発表をもとに、新たな考察を加え、Scintilla 22(2019年4月出版)に論文を掲載することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヘンリー・ヴォーン研究において、ヴォーンの自然描写についての議論は以前から行われていた。また、彼の自然描写が神秘主義思想に基づいたものであるという見解は多く示されていた。本研究は神秘主義思想に拠ったヴォーンの自然描写が天と地の交感関係を主眼とし、その中に清教徒革命に対する批判が込められていることを明らかにした。これはヴォーン研究における新たな見解であり、これは、科学的知識と宗教的な祈りという、一見すると相反するものであると認識されうる二つの要素を一つの詩の中に表現にとりこむことで、権力を奪われた者が、政治的宗教的混乱が招く戦時下においての抵抗を試みることができることを明らかにしたものである。
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