研究課題/領域番号 |
17K13422
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西井 奨 大阪大学, 文学研究科, 講師 (20722755)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 西洋古典学 / ラテン文学 / オウィディウス / ウェルギリウス / ホラティウス / 文芸学 / 詩学 |
研究成果の概要 |
古代ローマの文芸論の形成と受容のありようを明らかにするにあたり、特にオウィディウス『変身物語』の構造の分析を中心に取り組み、研究会での2回の口頭発表を経て、2本の論文として発表することができた。そこでは、特にこれまで着目されていなかった『変身物語』第1巻と第15巻の関係性・および第15巻中のピュタゴラスの教説とそれを含む第15巻の全体の構造について、オウィディウスの原典テクストのみならず先行するギリシア・ラテン文学作品や関連する諸作品を綿密に検討することで、作品全体のより良い理解に寄与することになる重要な解釈を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、古代ローマに形成された文芸論について、特にオウィディウスの作品を中心に検討するものであり、先行するギリシア・ラテン文学の諸要素の集大成的要素を有する作品である『変身物語』の構造を分析することで、その古代ローマの文芸論の一つの結実した形を明らかにするところに学術的な特色がある。これは、中世・ルネサンス期以降のヨーロッパにおける文芸活動において如何にして古代ローマの文芸活動が受容されていったのかを理解する上での大きな軸となる。この軸を通じて、古代から中世・ルネサンス期を経て現代に至るヨーロッパ文学の精神の普遍的な特質について解明する手がかりとなるものである。
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