研究課題/領域番号 |
17K13423
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
南 コニー 神戸大学, 人文学研究科, 助教 (10623811)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | グローバルジャスティス / 社会参加 / サルトル / キルケゴール / 単独的普遍 / アンガージュマン / ラッセル法廷 / 実存主義 / 民主主義 / 言論の自由 / フランス思想 |
研究成果の概要 |
本研究ではジャン=ポール・サルトルがその晩年のモラル論で提起した概念「単独的普遍」がいかにして「ラッセル=サルトル法廷」という民衆法廷へと展開していったのか、その過程を読み解きつつ、その現代的意義と今後の可能性を探った。そこで問題になっているグローバル・ジャスティスの問題を学会やシンポジウムの場で発表するとともに、これらの発表を雑誌に掲載した。この過程で「ラッセル=サルトル法廷」では、新たな真理の生成が問題になっているとともに、「沈黙することの罪」が問題になっていること、つまり、沈黙することによって加害者の側に立ってしまうというモラル論が展開されていることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サルトルが『生けるキルケゴール』で初めて言及し、さらに『弁証法的理性批判』で展開しようと考えつつも果しえなかった「単独的普遍」の考えを、キルケゴールとサルトルが遺した未公刊資料の綿密な読解をもとに明らかにし、再構築することができたことが最大の意義である。 また、1967年の「ラッセル法廷」をサルトルの「単独的普遍」の思想の具体的な展開のひとつと捉えつつ、ラッセル法廷が開かれた3都市のひとつデンマークのロスキレで開催された50周年記念に参加し、自らの主催でシンポジウムを開催することによって、今日も続いている民衆法廷がいかにサルトルの思想を反映しているかを検証することもできた。
|