研究課題/領域番号 |
17K13427
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
三田 順 北里大学, 一般教育部, 准教授 (20723670)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 幻想文学 / ベルギー / 魔術的リアリズム / 幻想 / ハマスホイ / ヨーハン・デーネ / フランス・エレンス / ジャン・レー / ベルギー文学 / オランダ語文学 / 象徴主義 / フランス語文学 / 比較文学 / 仏文学 |
研究成果の概要 |
本研究を通じて、ベルギー・オランダ語圏において象徴主義が従来考えられていたよりも早い時期に受容され、かつフランス以上に同郷のフランス語圏の象徴主義運動から多くの影響を受けていたことを明らかにすることができた。フランス語文学においては、「現実的幻想」を手掛かりとして象徴主義世代と次世代との繋がりを指摘すると共に、この詩学が第二次世界大戦後にオランダ語圏で展開した魔術的リアリズムにも共有されており、象徴主義に端を発する幻想詩学の系譜が、次世代、及びオランダ語圏においても認められ、世代、語圏を超えた射程を有するベルギー特有の幻想詩学の伝統の一端を成していることを明らかにすることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オランダ語圏文学において象徴主義がこれまで考えられていたよりも早い時期に受容、実践されていた例を示したことで、従来のオランダ文学史記述の見直しが期待される。また、伝統的に幻想文学研究では、多く日常とかけ離れた世界を舞台としていること、詩という形式で主に展開したことで象徴主義文学がその対象から除外される傾向にあったが、散文に多くの重要な作品が生まれたベルギーにおいて象徴主義が幻想文学の源泉の一つであることを示したことで、幻想文学史における象徴主義の再評価が期待される。本研究によって得られた知見を広く還元するため英語を始めとする国際的学術言語で成果を発信することに努めた。
|