研究課題/領域番号 |
17K13438
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 新潟青陵大学 (2019) 東北大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
新国 佳祐 新潟青陵大学, 福祉心理学部, 助教 (60770500)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 言語変化 / 主格属格交替 / 容認性 / 個人差 / 世代間比較 / 文理解 / 読書量 / 容認性判断 / 世代間差 / 読み時間 / 文処理 |
研究成果の概要 |
日本語における主格属格交替(「太郎が読んだ本」→「太郎の読んだ本」)は、最近100年程度の間にその生起頻度が減少傾向にあることが指摘されている。本研究では、主として文の容認性の世代間比較を行う心理言語学的手法により、主格属格交替にかかわる言語変化の様相を明らかにした。複数の大規模Web調査により、同じ現代を生きる話者の間にも、様々な統語的環境における主格属格交替の容認性に有意な世代間差が検出され、当該言語変化がいまだ進行中であること、および、その変化とは限られた統語的環境でのみ属格主語が許されるようになっていく一方向的かつ連続的な過程であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の言語変化研究は、通時コーパスの分析をその主たる手法として進められている。一方、本研究は、文刺激に対する反応の世代間比較という言語変化に対する新たなアプローチを採用したものであり、そのような手法の有用性を示した点に特に大きな学術的意義があると考えている。今後は、本研究で確立された心理学的手法を用いることにより、コーパス分析では解明できなかった言語変化に関するさらに多くの事実が明らかとなることが期待される。また、本研究において得られた、読書・インターネット利用が話者の文法的知識に影響するという知見は国際的に見ても新規であり、かつ教育実践への応用が見込まれる点で社会的意義が大きいと考える。
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