研究課題/領域番号 |
17K13446
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小薬 哲哉 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 准教授 (40736493)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 再帰構文 / 受動化 / 直接・間接再帰 / 副詞的強調用法 / 動作表現構文 / 同族目的語構文 / 軽動詞構文 / 生成語彙意味論 / 再帰代名詞 / 自分 / 自分から/で / 自ら / 構文形態論 / 非飽和名詞 / 自分から / 自分で / 再帰用法 / 直接・間接再帰構文 / 身体行為構文 / 英語学・言語学 / 受動文 / 日本語 / 英語 |
研究成果の概要 |
本研究は、「太郎が自分を褒めた」のような再帰構文および類似の特徴をもつ関連構文が、受動文として成立するための語彙・統語・意味的要因を明らかにした。再帰構文は本来的に受動文が容認されない(例: 太郎が自分に褒められた)が、それが可能となる事例(例: 太郎は自分に責められている)を考察し、その条件を明らかにした。さらに、「再帰構文の受動化」という受動文のカテゴリー全体からすれば、「周辺的」と言える事例を考察することで、これまで注目されてこなかった日英語の(直接)受動文それ自体の新たな特性をも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は日本語および英語の再帰構文の受動化の条件を明らかにしただけでなく、関連する諸構文の受動化の条件をも明らかにし、日英の文法研究における記述的貢献を果たしたと言える。また、日本語「自分」に関する述語制約の考察から日本語の再帰態というヴォイスカテゴリーの研究に新たな視点をもたらすとともに、これまで等閑視されてきた日本語再帰代名詞の副詞的強意用法の特異性や体系性を考察することによって、学術的に重要な研究対象を掘り起こすことにつながった。さらに、本研究の記述的成果は、日本語教育に新たな知見をもたらすという点で今後の貢献が期待できるものである。
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