研究課題/領域番号 |
17K13448
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
言語学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
川原 繁人 慶應義塾大学, 言語文化研究所(三田), 准教授 (80718792)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 言語学 / 音声学 / 音象徴 / 言語学教育 / アウトリーチ活動 / 理論言語学 / 実験音韻論 / 意味論 / 最大エントロピーモデル / ポケモン / プリキュア / オムツ / 実験音声学 / 濁音 / 音韻論 |
研究成果の概要 |
従来、音と意味の間には恣意的な関係しかないとされてきた。しかし、近年の言語学・心理学研究では音そのものに意味が備わっているという音象徴と呼ばれる現象が観察されることが分かってきた。本研究では、ポケモンの名前などの分析を通して、この音象徴現象をコーパスと実験を用いて検証した。対象とした言語は主に日本語であるが、共同研究を通して、英語やポルトガル語との比較対象も行った。これらの研究により、どのような音がどのような意味に結びつき、そこの結びつきには、どのような音声的な基盤があるのかを明らかにした。また、理論言語学の枠組みで音象徴を研究する新たな試みも行った。多くの論文が国際学術雑誌に掲載された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音と意味の間に体系的なつながりがあり、また、そのつながりが音声学的な基盤を持っていることを明らかにすることで、従来の言語観の一つの根幹を成す「音と意味の恣意性」に対して、大きな風穴を開けることができた。また、ポケモンなどの名付けを研究することで、この音象徴現象を実際のマーケティングの場で生かすための基礎研究となることが期待される。さらに、ポケモンやプリキュアといった言語学に触れたことのない人にも親しみやすい題材を分析することによって、言語学を専門としない人や学生に対しても、言語分析の意義を発信することができた。この研究を通して、アメリカやブラジルの大学と共同研究を行い、学術的国際交流を深めた。
|