研究課題/領域番号 |
17K13460
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 立教大学 (2018-2019) 弘前大学 (2017) |
研究代表者 |
平井 吾門 立教大学, 文学部, 准教授 (80722214)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 国語辞書 / 国語辞典 / 辞書史 / 近世辞書 / 国語学 / 日本語学 / 国語学史 / 源氏物語 / 枕草子 / 用例 / 古語辞書 / 国語辞書史 / 雅言集覧 / 倭訓栞 |
研究成果の概要 |
本研究は、従来研究の手薄であった『雅言集覧』を中心として、近世国語辞書の価値を複合的に再検証するものである。『雅言集覧』において先行辞書『倭訓栞』への相補的な編纂状況が予想通り確認されたことにより、辞書を個別に評価していた従来の視点では、近世辞書の価値を正確に捉えられないことが明らかとなった。 また、『雅言集覧』の編纂方針を探り、『源氏物語』の徹底的な調査を核としつつ、『枕草子』の用例を語釈に代えて効率的に利用する方針があったことを示した。特に『源氏物語』に関しては、より具体的な用例採取基準を明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
評価基準が明確ではなかった『雅言集覧』について、改めてその価値を示すことができた。特に、現代的なコーパスからは探り難い用例の検索や擬古文制作に活用しうることが明確となり、古典理解に繋がる古語作文にも大きな貢献が見込まれる。 近世辞書の価値が大きく向上したことから、辞書史において近現代辞書にもたらした影響も改めて見直されることになる。また、近世辞書の影響は知られつつも、従来採取の基準が未解明であった近現代辞書の古典語用例について、特に『枕草子』の果たした役割が明確となったため、従来捉え切れなかった用例選定基準や語釈方法を復古させることに繋がり、辞書研究の発展的課題を炙り出すことができた。
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