研究課題/領域番号 |
17K13464
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
山本 佐和子 同志社大学, 文学部, 准教授 (00738403)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日本語史 / 抄物 / 編纂抄物 / 杜詩 / 漢籍国字解 / 東坡詩 / 古文真宝後集 / 古文真宝 / 彭叔守仙 / 文英清韓 / 中世語 / 集成抄物 / 古典注釈 / 杜詩抄 / 杜甫(杜詩) / 蘇軾(東坡詩) / モダリティ / 平仮名付訓注釈書 / 禅籍抄物 / 国語学 |
研究成果の概要 |
「抄物(しょうもの)」は、主に室町期〔15~16C〕に、禅僧や公家の学者が講義に基づいて作った漢籍や漢文の注釈書である。講義の言葉に由来する片仮名漢字交じり文で書かれており、当時の日本語の貴重な資料となっている。16世紀半ばには、先学の抄物を集めた編纂抄物が作られるようになる。 本研究では、編纂抄物の日本語史資料として活用を促すため、特徴的な言語事象や、誰がいつどのような目的や方法で誰のために作成したかを調査・考察した。その結果、言語事象では、江戸期の漢籍国字解や室町期の平安和文注釈書に共通する表現を見出す等、成立経緯が言語に与える影響を指摘した。併せて、新たに言語資料となる抄物を報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、日本語史資料として用いられていなかった編纂抄物から未知の言語事象を報告し、抄物の言語資料としての可能性を示した。抄物は言語規範が緩く、通俗的な語彙や旧来の文法では誤りとなる新規の語法が使われやすい。一資料ごとに新たな語彙・語法が見つかることも多く、資料研究の継続は欠かせない。 また、各所蔵先における抄物の保存・継承の一助となるよう、調査後は速やかに紹介して研究利用を促すと共に、資料の画像データ作成費用を負担する等した。特に、編纂抄物は大部で、所蔵先でのデジタル画像の作成が後回しになりがちである。言語調査には全巻複写が必須で、複写を依頼し画像を撮影して貰うことで、保存・管理をサポートした。
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