研究課題/領域番号 |
17K13465
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 南山大学 (2019-2020) 駒澤大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
平子 達也 南山大学, 人文学部, 准教授 (30758149)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 出雲方言 / 日本祖語 / 2拍名詞4類と5類のアクセント / 狭母音化 / 比較言語学 / 言語地理学 / 出雲仁多方言 / 非中央方言 / アクセント / 歴史言語学 / 動詞活用 / 格 / 地域差 / 世代差 |
研究成果の概要 |
本研究では,出雲方言の歴史的位置づけと地理的変異の形成過程に関して,以下の2つの重大な研究成果をあげた。 (1)「大社式アクセント」と呼ばれる2拍名詞4類と5類のアクセントが区別されるアクセント体系について,出雲地域諸方言のアクセントの網羅的な調査研究から,その2拍名詞4類と5類のアクセントの対立が言語変化の過程における見た目上のものに過ぎず,祖語に遡らない蓋然性が大きいことを明らかにした。 (2)出雲方言内部の音変化を再建し,出雲方言が中央方言で起こったとされる「狭母音化」と呼ばれる音変化を一次的には経験していないことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大社方言以外では,京都方言を中心とする中央方言とそれに地理的に連続する地域でのみ2拍名詞4類と5類のアクセントが区別されている。そのために両類の区別が中央方言における二次的な改新の結果であるとする説もあった。このことも考慮すると,「大社式アクセント」における両類の区別が祖語に遡らないとする本研究の成果は,日本語アクセント史研究に重大な貢献をもたらすものと言える。また,出雲方言が「狭母音化」と呼ばれる音変化を経験していないとする本研究の成果は,出雲方言の共時的・通時的研究が,日本語諸方言を対象とする比較言語学的研究に貢献し得ることを示したという点において重要である。
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