研究課題
若手研究(B)
本研究は読解の流暢さの指標の1つである読解効率を対象として研究を行った。読解効率の指標は、読解の正確さ(理解度)と読解速度を掛け合わせた値で算出できる。1年目の研究では教育現場で経験的に広く使用されている読解効率の妥当性は、速読活動における読解速度にもある程度確認された。さらに2年目の研究では、妥当性が確認された読解効率と、英文の特徴・学習者の英文読解熟達度・読解の目的(スキャニング・スキミングなど)の関連を検証し、読解の目的によっては難易度の高い英文でも読解効率が高くなることを明らかにした。最後にこれまでの研究を踏まえて、読解効率を用いながら学習者に応じた速読指導の提示方法を提案した。
本研究の成果から、経験的に使用されていた読解効率の指標が速読活動にも応用可能であるという科学的な根拠を与えた。また、これまでの研究で示されていた読解速度は理解度は考慮しないことも多かったが、本研究では各速読活動での読解効率の目安を示した。さらにこれらの成果を踏まえて英語教育の現場で実践可能な読解効率を高めるための指導方法を示した。
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山口県立大学学術情報
巻: 25 ページ: 57-64
120006648897