研究課題/領域番号 |
17K13529
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
貴田 潔 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (30759064)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 景観史 / 災害史 / 生業史 / 中世村落 / 稲作 / 畠作 / 大井川流域 / 富士山南麓 / 扇状地 / 氾濫平野 / 塩業 / 砂丘 / 砂州 / 水害 / 記憶の記録 |
研究成果の概要 |
本研究では、自然と人間の相互関係を重視しつつ、景観史と災害史の融合を目指した。具体的にいえば、過去の災害を受けつつも、前近代の地域社会のなかでどのような景観が作りだされてきたのか、その形成過程の分析に主眼を置いた。 補助事業期間のなかで、大井川流域(現静岡県)といくつかの他地域をフィールドに調査・研究を実施した。ここでは、九州地方の矢部川流域(現福岡県)や富士山南麓(現静岡県)なども議論の対象に含み込むこととなった。各地域では干魃・水害・地震・噴火など個別の災害のリスクにさらされていたことが想定されるが、その一方で生業の多様化や村落共同体の編成という形で社会的な対応がなされたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は現代の景観が過去の災害を経てどのように形づくられてきたのかという問題意識から出発している。人間が居住する集落だけでなく、生業(稲作・畠作・伐採・狩猟・採集など)を営む耕地や山野河海の景観は、干魃・水害・地震・噴火など多くの災害の影響を受けてきた。また、人間自身による乱開発と資源の枯渇という視点も重要である。 その一方で、災害というリスクに対して、人びとは生業の多様化や村落共同体の編成という社会的な対応を目指してきた。こうした自然と人間の関係史という点に本研究の重点が置かれたのであり、今後も地域に即した研究を蓄積していくことが望まれる。
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