研究課題/領域番号 |
17K13539
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 京都精華大学 |
研究代表者 |
矢野 美沙子 京都精華大学, 人文学部, 講師 (40706636)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 琉球史 / 仮名 / 石碑 / 古琉球 / 碑文 / 仮名文 / 漢文 / 日本史 |
研究成果の概要 |
本研究では、古琉球期において仮名文字が使用されるに到った背景と、仮名文字が古琉球の政治システムの中で表象するものについて、分析を行った。 対内的に国王権威を称揚する要素として、国王顕彰碑をはじめとする石碑がある。石碑には漢文を用いたものもあるが、琉球固有の名詞や単語を使用しているのは仮名碑文の方である。碑文を作成する中国的な文化と、仮名を用いる日本的な文化の両方を取り込んで仮名碑文を作成し、国王の言葉やミセゼル、役人の名前を表記しているという点にこそ、琉球王国の主体性を見ることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古琉球期琉球王国は、国の財政的・政治的基盤を対外関係に大きく依っており、先行研究もそうした視点に集中してきた。国内資料の残存が少ないという欠点を補うため、本研究では石碑に記された碑文に着目し、研究を行った。その結果、仮名文字を使用して再現される国王や祝女の言葉は、古琉球の政治・宗教システム、すなわち国を運営していくための大きな枠組みと密接に関わり、不可分の関係を生じていたことを明らかにした。 また、本研究を通じて古琉球期資料の収集・解読が進められたことにより、歴史学に留まらず、隣接他分野の今後の研究の進展にも寄与する情報を残せたと考える。
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