研究課題/領域番号 |
17K13544
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館 |
研究代表者 |
斎木 涼子 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 室長 (90530634)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 密教 / 聖教 / 仏教史 / 古代史 / 真言宗 / 修法 / 神仏習合 / 平安時代 |
研究実績の概要 |
本年度は、前年度までに調査や閲覧を行った史料・聖教等から、院政期(11世紀末~12世紀)の真言密教重視政策の初期段階の様相を分析し、白河上皇(法皇)〔1053~1129〕らによる政策の変遷を明らかにすることができた。なかでも、真言宗の僧侶を中心とした密教僧の昇進の契機として設けられた朝廷公認の複数の結縁灌頂の成立について、詳細な分析を行い、論考としてまとめた。 本研究は、古代・中世において政治的に重要な意味を持った密教修法について、主に寺院が所蔵し蓄積してきた史料、「聖教」(仏教儀式等の次第書・記録、教義の研究書など)を用いて解明するもので、聖教を対象に、国家的密教修法に関する史料を中心に調査を行い、儀礼・修法の具体的内容を検証した。 また上記により新たに得られた知見をもとに、密教に関連する儀礼・修法の歴史的変遷や、それらが必要とされた当時の社会的背景等を検討し、政治史的な意義や歴史的な位置づけについて解明した。 また、こうした聖教の調査・分析を行っていくなかで、当初の研究課題に加えて、真言宗僧侶による自宗の歴史書編纂というテーマにも至り、平安時代に真言宗僧侶によって編纂された複数の歴史書の分析も行った。これにより、真言宗の歴史認識や自宗の評価、当該書編纂時期の真言宗が置かれた社会的状況の分析なども行うことができた。 なお、こうした本研究期間全体の業績を、著書としてまとめ、出版を行った。
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