研究課題/領域番号 |
17K13558
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 大阪大学 (2018-2019) 信州大学 (2017) |
研究代表者 |
中谷 惣 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (10623390)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 都市社会史 / クレジット / マイクロクレジット / イタリア / 中世都市 / 金貸し / ヨーロッパ中世 / イタリア中世都市 |
研究成果の概要 |
本研究は、イタリア中世都市における金銭貸付の実態を解明するものである。中世の都市社会の経済的基盤であった消費貸借は、従来、モンテ・ディ・ピエタやユダヤ人金貸し、または両替商などの専門の金貸し業者に注目して、研究されてきた。これに対し、公証人文書や覚書の分析に基づいて、私人間での貸し借りが多くなされていた実態を明らかにし、社会的な信頼を基礎とした貸付ネットワークが張り巡らされていたことを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は近代の銀行業が現れる以前の金融の実態を検討したものである。大銀行家による世俗権力への貸付は検討されてきたが、一般市民が関わる金融は未解明なままであった。その中で、本研究では、一般市民の間での金の貸し借りが、消費貸借の重要な部分を構成しており、それを都市当局の裁判制度が支えていたことが明らかとなった。前近代の日常レベルの金融のあり方の解明は、昨今、混迷を深める現代の消費金融のあり方を再考するヒントを与えるものとなろう。
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