研究課題/領域番号 |
17K13561
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
南雲 泰輔 山口大学, 人文学部, 准教授 (70735901)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 後期ローマ帝国 / ポイティンガー図 / アントニヌス旅程表 / 地理的認識 / 世界観 / 公的伝達システム / ローマの道 / 西洋史 |
研究成果の概要 |
本研究は、後期ローマ帝国時代において認識され、史資料のなかに表現された世界認識の構造の解明を目的とするものである。4年間の研究期間においては、(1)時代理解の前提となる時代背景の研究動向(「ローマ化」論、「古代末期」論)にかんする研究、(2)『ポイティンガー図』のなかに表現された「世界」の「複層性」と「統合性」について、『アントニヌス旅程表』の内容との比較分析を軸とした研究、(3)世界認識形成の基礎としてのインフラ(街道、城壁、水道)にかんする研究を、それぞれ行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、『ポイティンガー図』を、従来一般に説かれていたような孤立した図像資料としてではなく、古代ギリシア・ヘレニズム時代に形成された地理学・地誌学の伝統に連なるものとして位置付ける視点を獲得できたことが最大の成果であった。ただし、このことは同時に、『ポイティンガー図』の謎を一層深める結果ともなった。すなわち、従来の学説では、一般的に古代ギリシア・ヘレニズム時代の地理学・地誌学と、ローマ時代の地理学とは対立的に捉えられることが多く、両者の連関如何について不明な部分が少なくなかったからである。この点にかんする研究が次なる課題である。
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