研究課題/領域番号 |
17K13565
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山野 ケン陽次郎 熊本大学, 埋蔵文化財調査センター, 助教 (10711997)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 先史時代 / マリアナ諸島 / 貝製品 / 製作技術 / 交流・交易 / 人類拡散 / ミクロネシア / オセアニア / 考古学 / 先ラッテ期 / ラッテ期 / 貝類利用 / 貝種 / 製作技法 / 変遷 |
研究成果の概要 |
太平洋西部島嶼地域の人類拡散や先史文化の境界線を物質文化により新たな視点で捉えることを目的とした。研究期間中の目的は先史時代のマリアナ諸島の貝製品の変遷図を提示し、その背景について考察することである。 研究の結果、マリアナ諸島において貝製品出土遺跡を39カ所集成した。これらの遺跡と遺物を対象とし、分類した貝製実用品や貝製装飾品の時期的傾向を捉えた。その結果、Ⅰ期(1500-1000BC)とⅤ期(AD1000-1521)を画期に貝製品組成の出現と変化が生じていることが確認できた。こうした変化には当該時期における人類移動や交流・交易活動が関連している可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで考古学において、オセアニアの人類拡散や文化伝播に関する分析は、土器や石器が主流であった。貝製品はオセアニアでは広く一般的な物質文化であるが、先行研究では一部の例を除き総合的な研究が実施されていない。本研究でマリアナ諸島の貝製品を網羅的に集成し、その組成の変化を明確にしたことで、他地域との比較分析を実施することが可能となった。今後、ミクロネシアやフィリピンなど東南アジア島嶼部で同様の研究を継続していくことにより、太平洋西部島嶼地域における人類拡散や文化伝播、交流・交易などをより具体的に描くことができるようになると想定される。
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