研究課題/領域番号 |
17K13567
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 東日本国際大学 |
研究代表者 |
高橋 寿光 東日本国際大学, エジプト考古学研究所, 客員教授 (30506332)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 青色彩文土器 / 古代エジプト / 新王国時代 / 生産 / 流通 / 理化学的分析 / 土器製作技術 / 土器生産 / 土器流通 / 土器化学分析 / 考古学 / 土器 / 生産と流通 / 化学分析 |
研究成果の概要 |
本研究では、古代エジプト新王国時代を代表する青色彩文土器を対象とし、生産と流通の実態を明らかにすることを目的とした。研究の結果、新王国時代の画期とされるアマルナ時代以前は、王宮のある少数の中心都市に生産地が限られ、高品質の青色彩文土器がある程度広い範囲に流通していたことが明らかとなった。一方、アマルナ時代より後では、中心都市のみならず、多数の地方都市でも低品質の青色彩文土器が量産され、地方ごとに生産、流通するという傾向が確認された。地方が生産、流通をコントロールするようになったという点から、地方が政治経済における力を持つようになったと結論づけ、アマルナ宗教改革による影響の新たな側面を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで新王国時代の青色彩文土器の生産、流通については、遺跡ごとに個別に研究が行われており、そのため広域的な分布や時期による変化などがあまり認識されてこなかった。本研究では、エジプトの複数遺跡を対象とした土器調査を行い、一次資料の詳細な観察を行ったことで、広域的な変遷を明らかにすることができ、そこから背景となる新王国時代の政治経済の変化についても言及することができた。本研究において示した「政治経済の中心が中央から地方へ移行」するという点について、それが起こる際に、生産、流通にどのような現象が伴うのかを明らかにすることは、現代を生きる我々にとっても、参考になると考えられる。
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