研究課題/領域番号 |
17K13568
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
角道 亮介 駒澤大学, 文学部, 准教授 (00735227)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 中国考古学 / 都城 / 周原遺跡 / 城壁 / 青銅器祭祀 / 甲骨 / 豐鎬遺跡 / 都市構造 / 平糧台遺跡 / 殷墟遺跡 / 護城河 / 青銅器 / 封建制度 / 雍城 / 中国青銅器 / 西周 / 祖先祭祀 / 血縁の解体 / 考古学 / 中国 / 初期王朝 |
研究成果の概要 |
本研究では、西周期の都城たる周原遺跡の都市構造を解明するため、前後の時期の都市・都城遺跡との比較を通じて、西周期の社会統合において都城が果たした役割を明らかにすることを試みた研究である。 周原遺跡の宮殿遺構と青銅器銘文の分布状況と時間的変遷を比較することで、王室とは異なる氏族集団が集住しながら拡大していく周原遺跡の性格が明らかとなった。これは、初期王朝期の都城が本質的に城壁を持たず集団統合の場として拡大することが重要であったことを意味している。新石器時代以来の城壁都市の発展経路とは異なる、祭政の中心としての都城の性格をより積極的に評価すべきであろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国における都城の展開を明らかにすることは、平城京など日本の都城の成立にも関わる重要な問題である。これまでの中国における都市構造の発展モデルは、新石器時代後期に出現した拠点集落が、順次拡大発展して初期王朝時代の都城に至るという漸進的な進歩史観で解釈されることが多かった。しかし実際には城壁の存在は支配的とはいえず、都城の発展を発展段階論でとらえることは誤りである。 本研究は集団統合と権力形成の場としての都市の機能に注目し、城壁の有無とその内部・外部に配された氏族集団の分布への検討から、国家形成期において血縁集団の混交の場として都城が機能し、それが王権の安定化につながったことを明らかにした。
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