研究課題/領域番号 |
17K13570
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山田 綾乃 早稲田大学, 総合研究機構, その他(招聘研究員) (60778687)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | エジプト / 木造船 / 番付 / 造船工程 / 考古学 / クフ王第2の船 / クフ王 / 造船 / 工程 / 古代エジプト |
研究成果の概要 |
本研究は、エジプト・ギザに位置するクフ王のピラミッド南脇に埋納された古代木造船「クフ王第2の船」の部材に記された文字資料を記録・解読し、番付のシステムの分析を通して、造船工程の一端を解明するものである。 確認された文字資料は部材を正しく配列するための符牒、番付、区画分けの記号として機能しており、所定の部材を準備し、組み立てと解体を繰り返し調整しながら船体を組み上げた様子が明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「クフ王第2の船」はエジプトに現存する最も大型の古代木造船の一つに位置づけられ、部材調査を通じて造船技術の詳細が明らかになると期待される。中でも、部材に直接文字を記し組み立てを補助する仕組みは、古代エジプト船舶史上、本船と隣接する第1の船からしか類例が確認されておらず、本研究を通じて一次資料の正確な記録と適切な分析・解釈が求められた。分析では2種類の施文方法が工程の違いを意味する点に着目し、どのような記号や番号の振り方で部材の配列を管理していたか、船大工の創意工夫とコミュニケーションの実態が明らかにした。よって本研究成果により、大局的な造船方法の理解が個別具体的な細部に迫るものに深化された。
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