研究課題/領域番号 |
17K13574
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
大澤 正吾 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 研究員 (40710372)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 古墳時代 / 埴輪 / 佐紀古墳群 / ウワナベ古墳 / 佐紀古墳群東群 / 考古学 |
研究成果の概要 |
ウワナベ古墳は佐紀古墳群東群に属する古墳時代中期の超巨大古墳である。1969~1970年に中堤の一部が発掘調査され、100本を超える埴輪が原位置で取り上げられた。しかし一部の資料を報告するにとどまっており、再整理と成果の速やかな公表が求められた。そこでこれらの埴輪を整理・検討し、写真図録を作成した。 また、佐紀古墳群東群に埴輪を供給したと目されてきたものの、実態が不明な部分が多かった東院下層埴輪窯跡群についても検討を加え、佐紀古墳群東群の巨大古墳造営開始を契機に開窯、その造営停止により生産を終了ないし縮小し、中小古墳への広域供給を目的とする菅原東埴輪窯へと埴輪生産の中心が移ったと理解した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウワナベ古墳という王陵級巨大前方後円墳から出土した埴輪について、写真図録という形ではあるものの、これまで整理の都合上、検討されてこなかったものを、およそ半世紀を経て今回公表した意義は少なくなく、埴輪群構成や工人編成を検討するための基礎的な資料を提供するものである。また、注目されてきたものの実態が不明な部分も多かった平城宮東院下層の埴輪窯跡群について、発掘遺構と出土資料に検討を加え、操業期間や佐紀古墳群東群への供給関係などに基礎的な理解を得た。これらの成果は、古墳時代の学術研究に広く基礎的な資料を提供し、研究の進展を下支えするとともに、展覧会などでの文化財の活用にも資すると考える。
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