研究課題/領域番号 |
17K13575
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
中村 亜希子 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 客員研究員 (60600799)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 渤海国 / 上京城 / 磚 / 紋様 / 型 / 三次元計測 / SfM-MVS / フォトグラメトリー / 瓦 / 笵型 / 紋様磚 / 東アジア都城 / 瓦当 / 考古学 / 瓦磚研究 / 東アジア考古学 / 造瓦史 / 笵 / 都城 / 東アジア / 建築部材 |
研究成果の概要 |
本研究は、渤海国の都城遺跡で出土した紋様のある磚(セン ※レンガのこと、論文などでは土偏の漢字を使用)をはじめとする陶製建築部材について、三次元計測データを用いて検討したものである。瓦に比べ、磚は紋様面が広く、破片資料で出土した場合、紋様の全容を知ることが困難である。そこで、破片資料の紋様を三次元計測し、そのデータを比較・統合することによって、紋様の復元・型の違いによる分類をおこなった。 この紋様復元・分類の過程で、方磚の型には紋様部分を彫り直して使用されたものがあったこと、同じ型が遠方に位置する複数の都城遺跡に使用した磚の製作に用いられたであろうことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、瓦磚という考古学資料の記録に適した三次元計測方法を選定し、従来に比べ客観的かつ具体的に資料を検討した。三次元計測自体を目的とするのではなく、取得したデータの分析を通じて歴史を解明するひとつの手段として発展させたところに、学術的な意義がある。 なお、現在、三次元計測は土木や建築など他の多くの分野でも、急速に普及が進んでおり、iPhoneを用いた計測が普及するなど、より身近な存在となってきた。本研究では、フォトグラメトリーによる考古学資料の三次元計測の手法を動画等によって積極的に配信したが、考古学以外の分野の視聴者からの反響も大きく、一定の社会的貢献を果たしたと考えている。
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