研究課題/領域番号 |
17K13576
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 東京大学 (2022) 宮城教育大学 (2017-2021) |
研究代表者 |
小田 隆史 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60628551)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脆弱性 / 多重剥奪 / リスク / ガバナンス / アメリカ / サンフランシスコ / インナーシティ / 都市災害 / マルチステークホルダー / 仙台防災枠組 |
研究成果の概要 |
本研究を通じて,都市内部のハザードとの空間的社会条件,災害リスクについてミクロに分析することで,近年の都市問題と災害リスクの相関につき検討することができた。現地調査では,サンフランシスコ市役所に新設されたレジリエンス復興室や現地消防・防災当局等を訪問し,マイノリティを包摂する防災の諸課題に着目してみると,災害の復興過程は,ジェントリフィケーションをもたらすだけでなく,過度にジェントリフィケーションが進行した地区ばかりで構成される自治体においては公助の担い手である消防・警察等の公務員でさえ市内居住できない課題が浮き彫りになった。得られた知見を学会等の場で発表し,議論を深化することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,欧米の地理学研究において蓄積がある大気や水質汚染等の分布とインナーシティとの相関を明らかにしたミクロな環境正義にかかる社会地理学的研究の手法を援用して,従来,途上国開発やグローバル化の文脈から,国や地方のスケールで扱われることが多かった災害リスクと脆弱な集団に関する研究のミクロ化を図り既存のインクルーシブ防災の議論と融合させることにより,都市社会地理学における防災へのアプローチに新たな地平を拓く一助とする学術的意義を有している。また,社会的包摂を重視した復興指針/国際的防災枠組の実践に対する人文地理学的貢献という社会的意義も視野に遂行した。
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