研究課題/領域番号 |
17K13612
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 関西大学 (2019-2022) 帝京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
水谷 瑛嗣郎 関西大学, 社会学部, 准教授 (80783688)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 報道の自由 / インターネット / オンライン・プラットフォーム / フェイクニュース / 報道機関 / メディア法 / 憲法 / アテンション・エコノミー / 民主主義 / 表現の自由 / プラットフォーム / ソーシャルメディア / 思想の自由市場 / フィルターバブル / 情報資本主義 / アルゴリズム / 報道価値 / 忘れられる権利 / 国民の知る権利 / マスメディア / ビッグデータ / 知る権利 / 人工知能 / 公法学 / ジャーナリズム |
研究成果の概要 |
本研究において、デジタルメディア革命以後の報道機関の憲法上の特別な地位については、監視者と解釈者という二つの機能に基づいて「国民の『知る権利』に奉仕する」という役割の内実を再解釈して再定位を行い、その機能遂行という観点から特権付与の主体の特定を行い、内部規律を尊重して報道の自由の限界を策定すべきという結論に至った。またオンライン・プラットフォーム事業者(以下、PF)の存在を踏まえ、PFは個人の「知りたいこと」を知る自由を担保するという報道機関と異なる役割を担い、デジタル・メディア環境をめぐる弊害については、双方の役割の相違を踏まえた環境全体を見据えたアプローチを採択すべきであると結論付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オンライン・プラットフォーム事業者の台頭により、日本に限らず世界中で報道機関は、経済的苦境のみならず、その社会的な地位の低下も含めて非常に厳しい状況に追い込まれている。デジタルメディア革命以後のメディア環境の背景的事情を踏まえた本研究で得られた成果は、今後の日本における報道の自由及び取材の自由をめぐる学説並びに判例法理の発展において、一定の貢献を果たすことができると確信している。またポスト・トゥルースの状況と我々がこれからも否応なしに付き合わざるを得ない以上、報道機関の憲法的地位の「更新」は、単なる既存メディア擁護論を超えた、重要な社会的意義を有すると考えている。
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