研究課題/領域番号 |
17K13670
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
河合 晃一 金沢大学, 法学系, 准教授 (50746550)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 官僚制 / 行政組織 / 中央省庁 / 現代日本政治 / 政官関係 / 行政学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、1990 年代以降の日本における中央省庁組織の制度設計過程の分析を通じて、当該組織の設計に対する規定要因を明らかにすることである。 以上の目的から本研究では、90年代以降に新設された中央省庁を対象とする事例の比較研究を行い、各組織の制度設計の結果(組織の自律性の程度)には、与野党間での合意調達にかかる政治的取引費用(コンセンサス・コスト)の大きさが関係していることを明らかにした。この知見は、国会の衆参両院で与党単独の法案可決ができない状況にある時、首相の制度選好にそくした自律性の低い中央省庁組織が設計されにくいことを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の大部分は、『政治権力と行政組織 ―中央省庁の日本型制度設計』(勁草書房、2019年)にまとめ、公刊した。本業績において示した知見は、アメリカ政治学を中心とする従来の官僚制研究で支持されてきた通説を覆すものであり、日本行政の研究に限らず行政学全般の理論発展に大きく貢献するものである。また、中央省庁の制度設計過程を緻密に追跡し具体的に記述した本業績は、機構管理等の行政実務においても参照され得る記録としての価値を有するものである。本業績については日本経済新聞紙面で書評が掲載されただけでなく、日本公共政策学会の奨励賞を受賞するなどして、学術的意義や社会的意義に対しての評価を受けている。
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