研究課題/領域番号 |
17K13692
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 法政大学 (2018-2019) 早稲田大学 (2017) |
研究代表者 |
冨永 靖敬 法政大学, 経済学部, 准教授 (40779188)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 国際安全保障 / テロリズム / 対テロ戦略 / 計量政治 / 計量分析 / 政治学 / 国際関係論 / 安全保障 |
研究成果の概要 |
本研究を通じて,テロ組織の指導者に対する標的殺害の効果として,以下の二つの研究結果を得た。(1)テロ組織は,たとえ一人の指導者を殺害しても次々と新しい指導者に交代していくが,継続的な排除は組織の壊滅を早める効果を有する。(2)しかし,標的殺害の効果は限定付きである。特に,テロ組織の標的殺害などの外的ショックに対する脆弱性は,組織結成時にどれだけの資源を持っているかによって規定され,特に資源が乏しく,カリスマ的な指導者の存在に依存する組織ほどその影響は大きいことが分かっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
標的殺害とその効果については,あたかも全ての組織に効果がある,ない,と議論・検証される傾向にあった本課題について,攻撃自体が継続して行われる傾向にある点(一度きりではない),また,組織の構造によって異なる影響が存在する点を考慮した上で,その効果を科学的に検証することを通じて,これまで経験的・時宜的に行われてきた政策を体系的に把握することに繋がる。特に本研究が明らかにしたように,繰り返しの攻撃には一定の効果があるという結論は,対テロ政策の戦略立案段階から繰り返し攻撃を前提とした攻撃方策の策定が期待でき,また学術的裏付けから,政策の透明性を確保することにも繋がり,政治的・社会的インパクトが大きい。
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