研究課題/領域番号 |
17K13705
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
中村 友哉 明治学院大学, 経済学部, 准教授 (70706928)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 情報の価値 / 先行者利益 / 経済理論 / 公共情報 / ファースト・ムーバー・アドバンテージ |
研究成果の概要 |
需要が不確実な状況における1人のリーダーとn人のフォロワーのシュタッケルベルグ競争モデルを構築して、リーダーの私的情報が内生的にフォロワーたちの公共情報になる状況をモデル化した。分析の結果、リーダーの情報がフォロワーたちの情報よりも精度が低い場合に限り、先行者利益があることを示した。また、リーダーが生産のタイミングを決定できる場合、その決定は産業全体の利益を減少させることを示した。さらに、消費者余剰の観点からは、フォロワーが2社の場合は消費者余剰を改善するが、それ以上の場合は消費者余剰を下げることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存研究は、情報の社会的価値を同時手番ゲームの枠組みで分析してきた。一方、本研究は逐次手番ゲームの枠組みで分析することに特色がある。これによって、公共情報が内生的に生じる状況を描写できる点に特色がある。また、公共情報を提供してしまうリーダーと、公共情報を利用できるフォロワーたちの駆け引きが分析できる点に学術的独創性がある。 本研究の結果は、需要が不確実な市場における参入問題を分析することができる。情報政策の面から競争環境の整備に係る理論的示唆を与えるので、学術研究上だけでなく、政策上も大きな意義がある。
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