研究課題/領域番号 |
17K13733
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済政策
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
内田 真輔 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70636224)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 気候 / 品種選択 / 品種特性 / 農業生産 / 気候変動 / 計量分析 |
研究成果の概要 |
作物には数多くの品種が存在し、各品種には多収性や耐冷性、耐病性など複数の違った特性が備わっている。どの品種を選ぶかによって、作物の単収や品質に異なる影響をおよぼすだけでなく、気温や疫病などの外的ストレスに対する抵抗力にも差異が生じる。農家は、毎年変化するこれら外的条件に合わせて、各品種が持つさまざまな特性の良し悪しを考慮しながら、作付けする品種を決定してきた。本研究では、このような農家の適応行動をモデル化し、日本の水稲に関する長期パネルデータを用いて計量分析を行なった。分析の結果、気候変化が農業生産(単収・品質)へおよぼす影響は、品種選択を通じた適応行動によって緩和されている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分析結果より、まず気候条件の変化に対する農家の適応行動(品種の変更)が確認された。また、品種選択を通じた適応行動により、気候変化が農業生産(単収・品質)におよぼす影響を緩和している可能性が高いことも明らかになった。このような品種選択を介した農家の適応行動メカニズムをモデル化することで、気候変化などの外的条件が農業生産におよぼす実際の影響を正確に定量化することができる。また、農家の適応行動を組み込んだ農業生産モデルを用いて長期的な気候影響予測を行うことが可能となり、気候変動への適応に向けた制度設計に寄与することができる。
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