研究課題/領域番号 |
17K13774
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 京都大学 (2019) 大阪産業大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
小林 篤史 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 助教 (40750435)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 近代東南アジア貿易 / 長期の19世紀 / 東南アジア貿易 / アジア域内貿易 / 消費財 / 東南アジア経済史 |
研究成果の概要 |
本研究は、近年の東南アジア経済史で注目が集まっている近世から近代への転換期の貿易について、19世紀初頭の輸入と消費という新たな視角から分析することで、地域貿易システムの長期的な発展を明らかにした。 第一に本研究は18世紀の東南アジアで築かれた多角的な貿易関係は19世紀初頭にも維持されていたことを解明した。第二に東南アジアとインドの貿易統計を駆使して、19世紀初頭の東南アジア貿易は増加傾向にあったことを示した。第三に、東南アジアにおいては、近世の代表的な輸入品であったインド綿織物が、近代以降も持続的に流通したことで、地域の貿易成長を支えていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の東南アジア経済史では、長期の19世紀を通した地域経済の自律的な発展を検証する研究が活性化している。しかし、重要な時期である19世紀初頭の東南アジア貿易の実証研究は資料不足により進んでいなかった。 そこで本研究は、従来は注目が薄かった「輸入と消費」に焦点を当て、東南アジアとインドの貿易統計を駆使することで、実証研究の穴を埋めるとともに、近代の東南アジア貿易の発展の基礎の一部は、前近代の地域貿易システムから継承されたことを提示した。これにより、長期の19世紀の東南アジア貿易の発展という新たな論点を、歴史叙述と実証研究の両面から補強した。
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