研究課題/領域番号 |
17K13856
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中里 裕美 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (20555586)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 復興通貨 / コミュニティレジリエンス / 社会ネットワーク分析 |
研究成果の概要 |
本研究では、「コミュニティレジリエンス(以下、CR)」の概念に着目し、東日本大震災の被災地において取り組まれている「復興通貨」活動を事例に、その活動の実態とそれが地域社会にどのような影響を与え得るのかを検討した。復興通貨の取引記録の社会ネットワーク分析や定量・定性調査データの分析から、それは被災地において会員(地域住民)間の強い紐帯を構築すること、会員の「異なる」レベルのCRの認知や主観的健康感が被災地におけるサポートネットワークの形成をもたらすこと、またこの形成されたネットワークは災害復興下における会員のCRや主観的健康感にかんする認知を転送するルートになる可能性があることなどが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでほとんど調査されていない被災地の復興通貨活動における人々の社会的行為の実態とその地域社会への効果について、CRという視点を加え、その意義や役割を探求した。この新たな知見は、地域通貨研究への多様化をもたらすとともに、このような地域の「なか」の実践がどのようにCRを醸成するのかというメカニズムを解明してゆく上で、地域社会学や復興コミュニティ論において貢献できると考える。また、本研究は学術的な意義のみならず、復興通貨活動を通じた人々の行為の結果としてもたらされる効果を可視化することにより運営・管理主体の活動方針の明確化を手助けするという意味において実践的な貢献につながると考える。
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