研究課題/領域番号 |
17K13862
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東洋英和女学院大学 |
研究代表者 |
小寺 敦之 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 准教授 (40535762)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | メディア / ライフステージ / 利用と満足 / リタイア / モラール / 幸福な老い / 高齢者 / 生きがい / 社会学 |
研究成果の概要 |
高齢者のメディア利用についての研究の多くが、社会や他者とつながろうとする動機が彼らのメディア利用を促進していると主張し、メディア利用と「幸福な老い」にポジティブな関係があることを示唆してきた。本研究は「利用と満足研究」の視点に基づき、シニア層のメディア効用と「幸福な老い」との関係を明らかにするものである。 東京近郊で実施した調査(n=1644)の結果、ほとんどのメディア効用はモラールに寄与しておらず、とりわけテレビの消費的効用とモラールは一貫してネガティブな関係にあることが示された。また、リタイア者のメディア効用が非リタイア者に比べて「幸福な老い」に大きく寄与している証拠も見出せなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、社会や他者とつながろうとする動機が高齢者のメディア利用を促進しているという仮説を検証したものである。しかし、調査の結果、これまでの仮説とは異なり、メディアと「幸福な老い」の間にポジティブな関係は見出せず、リタイアによって失われた社会活動をメディアが補完している証拠も示されなかった。 これは高齢者のメディア利用に対する従来の見方が過度に楽観的であったことを示唆するものであり、メディアの積極的利用が必ずしも老年期の社会適応にプラスにはたらいているわけではないことを示すものとなっている。
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