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商業者の視点からみた産業遺産のローカルな歴史的価値に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K13865
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 社会学
研究機関甲南女子大学

研究代表者

木村 至聖  甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (50611224)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
キーワード産業遺産 / 文化遺産 / 産炭地 / 炭鉱 / 記憶 / 世界遺産 / 商店街
研究成果の概要

本研究では、今日の旧産炭地域で炭鉱の記憶が市民によってどのように語り直されつつあり、その語り直しが地域の産業遺産の保存活用にどのような影響を与えつつあるのかを明らかにしようとしたものである。世界遺産登録以降、地域への愛着を持ち、また語り直しへの参加にある程度の正当性を持つ商業者がハブとなって、内外の多様なアクターを結びつける新たなハブを形成しつつある。こうした新たな主体は、文化遺産としての枠組みにとらわれずに地域社会における社会関係の再編成ともあいまって、たんなる観光化とは異なる地元の人々にとっての地域史の再評価にも影響を与えているということが明らかになった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

産業遺産が文化遺産となり、また観光資源となることで、そのインタープリテーション(解釈、翻訳)の問題が前面化してきている。すなわち、その価値や意味を一般の人々にもわかりやすく伝えると同時に、遺産化される対象が本来持っている多様な意味を損なわないように留意する必要もある。こうしたなかで、本研究が注目した三池炭鉱の事例は、地域社会がグローバルに意味づけられた遺産概念の影響を受けつつも、それを利用して社会関係を再編し、新たな地域史を作り出していく過程を明らかにした。こうしたプロセスの観察に基づく本研究の成果は、世界遺産登録「後」における、地域社会と遺産の関係性を考える上で大きな意義を持つだろう。

報告書

(4件)
  • 2019 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2018 実施状況報告書
  • 2017 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 東アジアにおける産業遺産の課題――〈遺産化〉のプロセス分析を通じて(掲載標題および本文は沈燕訳による中国語)2019

    • 著者名/発表者名
      木村至聖
    • 雑誌名

      遺産(南方科技大学社会科学高等研究院主編)

      巻: 1 ページ: 76-94

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [雑誌論文] 遺構を通して考える〈炭鉱〉と〈原爆〉2018

    • 著者名/発表者名
      木村至聖
    • 雑誌名

      原爆文学研究

      巻: 17 ページ: 67-75

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] Re-interpretation of the Concept "Industrial heritage" in East Asia: an International Comparison2019

    • 著者名/発表者名
      KIMURA, Shisei
    • 学会等名
      “Heritage: Theory and Practice” Summit
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 〈遺産化〉は観光(地/者/研究)に何をもたらすのか2019

    • 著者名/発表者名
      木村至聖
    • 学会等名
      観光学術学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 遺構を通して考える〈炭鉱〉と〈原爆〉2018

    • 著者名/発表者名
      木村至聖
    • 学会等名
      原爆文学研究会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「文化遺産の社会学」の「遺産」――「歴史的環境の社会学」とのすれ違いから考える2017

    • 著者名/発表者名
      木村至聖
    • 学会等名
      日本社会学会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] 炭鉱と「日本の奇跡」2018

    • 著者名/発表者名
      中澤 秀雄、嶋﨑 尚子
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      青弓社
    • ISBN
      9784787234384
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [図書] ポスト情報メディア論2018

    • 著者名/発表者名
      岡本 健、松井 広志
    • 総ページ数
      236
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      9784779512858
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2017-04-28   更新日: 2021-02-19  

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