研究課題/領域番号 |
17K13963
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大塚 由美子 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (20757645)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 視線知覚 / 輻輳角 / 顔向き / 視線方向 / 幾何学的手がかり / 明暗手がかり / 顔認知 / 情報統合 / 知覚発達 |
研究成果の概要 |
本研究では3DCGを用いて描画された顔画像を用い、顔向き変化に伴って生じる目領域の画像情報の変化とそこから知覚される視線方向の詳細な関係性を検討した。本研究の結果から、左右眼の収束で織りなされる輻輳角の状態が顔向き変化に伴って生じる視線知覚のバイアスの生じ方に影響することが示された。また、瞳孔・虹彩の相対的位置情報は瞼に遮蔽された瞳孔・虹彩部を補完して全体を知覚する非感性補完の過程をへて達成されている可能性が示唆された。一方で、乳児を対象とした選好注視法による実験結果は、乳児が画像から取得される情報の確実性の差異に応じて乳児が柔軟に情報の利用の仕方を変化させることの証拠はもたらさなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
他者との相互作用において正確に相手の視線方向を知覚する能力は重要な役割を果たしており、どのようにして我々が他者の視線方向をとらえているのか、そのメカニズムを理解する意義は大きい。視線知覚メカニズムを検討するために顔写真や3DCG顔画像を用いた研究では、一般に刺激顔が見つめる対象の位置や刺激顔の向きを実験者が操作して刺激が作成されてきた。本研究は、これらの操作に伴って画像中にどのような変化が生じ、またその変化がどのように知覚される視線方向と対応するのかについての詳細を明らかにした点で意義深く、視線知覚を検討するうえでの刺激顔の輻輳角を考慮することの重要性も明らかにした。
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