研究課題/領域番号 |
17K13967
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 東海学園大学 |
研究代表者 |
山川 香織 東海学園大学, 心理学部, 助教 (00742131)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 急性ストレス / コルチゾール / 意思決定 / 随伴性学習 / 唾液中コルチゾール / 価値評価 / 報酬随伴性 / 精神神経内分泌免疫学 / ストレス / 生理心理学 / フレーミング効果 / 利得/損失 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,急性ストレスによる内分泌反応の経時的作用が価値評価に与える影響を検証することであった。これを検証するため,選択とフィードバックを繰り返し価値の高い選択肢を学習する随伴性学習に焦点を当て,ストレス負荷直後と90分後で比較を行った。その結果,急性ストレス負荷90分後に「損失」が強調された状況下において,より最適な選択を選びやすいことが明らかとなった。また,この長期作用にストレス負荷によって生じたコルチゾール反応が関与することが明らかとなった。このことから,ストレスの長期作用によって,損失場面に対する評価的処理が促進した可能性が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性ストレス負荷による認知・行動への影響については,負荷直後を対象にした報告が多く,その後の経時的変化については不明瞭であった。本研究では,ストレス負荷90分後に損失場面においてより最適な選択を獲得しやすいことが明らかとなり,ストレス負荷によるコルチゾール反応が関与する可能性が示唆された。この急性ストレスの長期作用は負荷によって低下した認知機能の回復を反映していると考えられる。危機的状況下における身体から脳への相互的な機能連関を通して,常に変化し続ける動的なシステムとしての脳―身体―行動の体系的理解を深める一助となる。
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