研究課題/領域番号 |
17K13968
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
真田 原行 関西学院大学, 文学部, 研究員 (40734041)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 作業記憶 / 注意 / 事象関連脳電位 / ワーキングメモリ / 空間情報 / EEG / ERP / 事象関連電位 / 実験系心理学 / 記憶 / 脳波計測 / 視線計測 |
研究成果の概要 |
本研究は、複数の視覚特徴(色や形状)の組み合わせである物体情報を作業記憶(WM)から検索する過程において、空間的注意がどのように働くのか、脳波の指標の1つである事象関連脳電位(ERP)を用いて検討した。そのために、色のみを記憶する特徴WM課題と、色と形状の組み合わせを記憶する物体WM課題の各検索過程においてERPを測定した。空間的注意のERP指標であるN2pcは、物体WMの検索過程において特徴WM時よりも増大した。このことは、物体WM検索過程では思い出すべき項目の場所に対して、特徴WM検索よりもより強く注意が向くことを意味し、空間的注意がその検索において重要な役割を担っていることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
作業記憶は長期記憶を始め多くの認知機能において情報保持・操作の場として働く、大変重要な認知機能である。また外環境に存在する物体は色や形状など複数の視覚的特徴の組み合わせとして存在し、その組み合わせを脳がどう認識しているかは認知心理学における重要な問題である。本研究は、その物体情報を作業記憶から検索するプロセスにおいて、空間的注意が強く働くことを事象関連脳電位(ERP)を用いて直接的に示した。この知見は、重要な認知機能である作業記憶のメカニズム解明にとって貢献するものであり、学術的意義は大きい。また作業記憶の理解は将来的には臨床場面など多くの応用場面で役立つはずであり、その社会的意義も大きい。
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