研究課題/領域番号 |
17K13985
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
佐藤 祐介 和歌山大学, 教養・協働教育部門, 講師 (30422017)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 社会教育 / 科学コミュニケーション / 研究アウトリーチ / 学問の自由 / 観光学 / サイエンスカフェ / 健康学習 / 知の拠点 / 大学地域連携 / 生涯学習 / 天文学 / 天文観光 / 市民講座 / コーディネーター / 成人教育 / リカレント教育 / 教育学 |
研究成果の概要 |
3つの事例から明らかになったことは、いずれの事例においてもハブとなる担い手が必要であり、大学に所属するコーディネーターや研究者など、真正の知識に近い存在が担い手の中心にいることが確認できた。3つの事例や筆者自身の実践から、地域貢献活動における学習の場の創出には、かならず学習者を組織化し、継続的な学びが創発されるような仕組みをつくることが有効だと明らかになった。この研究を通じて「知の拠点」は必ずしも大学にあるべきなのか、「知の拠点」は果たして知の媒介に対して、権力から自由なのか、という課題が明らかになった。「科学コミュニケーション」や「大学広報」「研究アウトリーチ」に通底する課題だと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義や社会的意義は、「知の拠点」はそもそも文部科学省が提唱した概念であり、ややもすると、大学や科学者が権力構造に飲み込まれ、知らず知らずに、学習者を権力者の意のままの方向に誘導する可能性もある。これは、学問の自由や地域住民の学習権にかかわることであり、それぞれの地域の学習参加者が継続的な学びをつづけるために、主体的に学習者として自立する支援を受けられる仕組みを地域に作る必要がある。いわゆる「風の人」である大学研究者や不安定な雇用の立場の職員ではなく、地域の学習者が担い手になることを考えなければならない。このことは、今後の科学と社会の関係性を考える上で意義深い成果である。
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