研究課題/領域番号 |
17K14049
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
下村 岳人 島根大学, 学術研究院教育学系, 講師 (90782508)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 論点を整理する力 / 数学的交渉 / 数学的知識 / 協定 / 言語行為論 / 記述枠組み / 学習指導モデル / 発言の意図 / 実験授業 / 算数教育 / 交渉 / 数学的知識の構成 / 折れ線グラフ / 話し合い / 教育学 / 算数科 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,算数科の授業における話し合い活動において,論点を整理する力の育成を目指した学習指導モデルを開発することであった. 具体的には,認識論としては構成主義の立場に立ち,数学的知識の構成過程における数学的交渉の様相を明らかにすることから,算数科の授業の中で論点が整理されていく過程について指摘した.また,論点を整理する力の育成を目指すのであれば,子どもにその力を発揮する機会を保障していく授業構成原理が必要との考えを踏まえ,学習指導モデルとして構築した.さらに本学習指導モデルは,研究協力者の実践から得られた実証的知見にもとづき,その妥当性および信頼性についても検証を繰り返した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の新規性は,我が国もしくは国際的にみても数学教育においてほとんど用いられていない言語行為論の視座から,数学的知識の協定過程を分析た点があげられる.具体的には,数理認識論として協定的構成主義の視座から,数学的交渉の実際や個人の発言に込められた意図の変化と,数学的知識の構成過程との関連を明らかにした.また,言語行為論にもとづき,子どもの発言の意図を捉えるための記述枠組みを構築した. 本研究で構築された,記述枠組みおよびそれを用いた分析結果は,そのままでは見えにくい認知状態と,言語行為の密接な関係を紐解いていくうえでの示唆に富むものである.
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