研究課題/領域番号 |
17K14075
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノ構造物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 庸平 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70455856)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 電子エネルギー損失分光法 / 熱線遮蔽材料 / 運動量移送分解 / 運動量移送分解EELS / 物性実験 / 電子線分光 / 電子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
熱線遮蔽材料として用いられている六方晶Cs0.33WO3結晶(CWO)の、キャリア電子によるプラズモン振動の異方性を解明するため、運動量移送分解電子エネルギー損失分光法(q-EELS)を実施し、CWOのプラズモン振動の結晶方向依存性を明らかにした。結晶方向に依存して異なるエネルギーのプラズモン振動を計測することに成功した。この結果から、異方的な2つのプラズモンモードが高効率光遮蔽性能の起源であることが明らかになった。本解析手法による光散乱メカニズムの解明は、さらなる高効率フィルター材料を開発するための指針となり、新しい光機能性を持つマテリアルデザインへ役立つと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、電子顕微鏡を用いた運動量移送分解電子エネルギー損失分光法(q-EELS)の解析法を構築した。この手法を用いて、実用材料である熱線遮蔽物質Cs0.33WO3のプラズモン振動の異方性を明らかにした。近赤外領域で励起される2つのプラズモン振動モードが、広いエネルギー範囲の近赤外光を吸収する起源であることが明らかになり、高効率光吸収機構の解明に成功した。本解析手法による光散乱メカニズムの解明は、さらなる高効率フィルター材料を開発するための指針となり、新しい光機能性を持つマテリアルデザインへ役立つと期待される。
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