研究課題
若手研究(B)
本研究では、おもに超伝導体を含む多層膜に対してスピン注入を行い、スピン偏極超伝導電流の生成と検出について、その有効性を調べた。その結果、(1)スピン注入とその検出が超伝導状態の探索において有効であることを示した。(2)高スピン偏極材料CoFeAlと高い超伝導転移温度を示すNbNを用い、超伝導転移温度近傍におけるスピン吸収に関するモデル構築を行った。(3)複数のスピン吸収手法を駆使することでスピン偏極超伝導電流の検出に同方法が有効であることを示した。(4)理論グループとの積極的な議論により、新たなスピン偏極超伝導電流の生成と測定方法について示した。
これまでスピン偏極超伝導電流の形成は、限られたトリプレット超伝導体や特定の試料構造においてのみ観測されてきた。本研究の成果により、より自由度の高い試料構造が可能となり、クーパー対の変調やスピン偏極超伝導電流の形成に関する物性値の測定が容易となった。今後、これらの研究成果を踏まえることにより、様々な方法を用いてスピン偏極超伝導電流の生成を制御可能となり、超伝導位相制御素子等を含めた新たな超伝導スピントロニクスの提案へと広がりをもつ。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 4件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 3件)
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