研究課題/領域番号 |
17K14136
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
望月 出海 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所低速陽電子実験施設, 助教 (30579058)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 表面構造解析 / 陽電子回折 / 全反射高速陽電子回折 / TRHEPD / チタニア / 陽電子 / 回折 / 全反射高速陽電子回折(TRHEPD) / 方位角プロット法 / 表面 / 触媒 / 量子ビーム / 低速陽電子 / 最表面構造解析 / 金属酸化物触媒 / 表面・界面物性 / 触媒・化学プロセス |
研究成果の概要 |
全反射高速陽電子回折(TRHEPD,トレプト)法は、反射高速電子回折(RHEED)において電子を陽電子に置き換えたものである。陽電子は、電子との電荷符号の違いのため、結晶表面深さ選択性と表面感度において圧倒的に優れ、表面構造解析の理想的プローブといえる。一方、現行のTRHEPD解析法は、ロッキング曲線法という、RHEEDにおいて伝統的に採用されてきた手法を踏襲しており、一度に表面奥深くまで解析せねばならず、陽電子の表面超高感度性をフルに活かせていない。本研究は、この課題を克服し、既存手法を凌駕する新たな表面構造解析法を確立させるため、「TRHEPD方位角プロット法」の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本科研費により一連の装置&手法開発を完了し、TRHEPD方位角プロット法の手法構築を達成した。これを構造が既知のルチル型TiO2(110)(1×1)表面に適用し、その表面の原子配置を上から順に一層ずつ、精緻に構造決定できることを示した。チタニア表面は、金属酸化物の触媒研究における標準物質として扱われており、そうした重要な表面材料に本手法を適用して構造決定できると実証した波及効果は大きい。金属酸化物には、未だ解明されていないものを含む様々な超構造が存在する。それらの物質についても構造解明の道が開けたという点で、本成果の学術的意義は大きいと考えている。
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