研究課題/領域番号 |
17K14199
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中田 庸一 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任助教 (40584793)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 可積分系 / セルオートマトン / 偏差分方程式 / 組合せ論 / 超離散化 / トロピカル代数 / マトロイド / 離散凸性 / 力学系 |
研究成果の概要 |
超離散差分方程式と呼ばれるmax-plus代数系上の差分方程式系とそれに関連するセルオートマトンモデルの持つ性質について研究を行なった。 Laurent性を持つ差分方程式の超離散対応物に関する初期値問題の計算方法について、我々のこれまでの結果を進めてより高階の常差分方程式にも適用できる形に拡張した。また行列式の超離散対応物と考えられる付値マトロイドの組み合わせ論的性質に着目して、ある超離散偏差分方程式の解の証明を行なった。 また超離散方程式で表されるあるセルオートマトンについて、その力学系的な性質に着目することで十分に時間が経ったあとの系の挙動について説明を行い、系の持つ不思議な現象を説明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ある種の超離散常差分方程式に対して初期値問題を計算するアルゴリズムを開発した際に、結果から超離散系に移行して初めて発生する現象に対して説明が与えられた。これより差分方程式系と超離散系の違いについて、ある角度から説明を与えることができた。 またマトロイドと呼ばれる組合せ論的な性質をもつ対象がどのように可積分方程式と関わるのかについて知見を得た。 セルオートマトンの解析手法についても新たな方法を提案した。この方法は力学系における手法の超離散対応物と考えることができる。これは一般の写像力学系では実現不可能なもので超離散だから実現できたものである。
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