研究課題/領域番号 |
17K14208
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
貝塚 公一 日本医科大学, 医学部, 講師 (30737549)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 対称空間 / ディラック作用素 / スペクトル / 表現論 / スペクトル解析 / 調和解析 / スピン表現 |
研究成果の概要 |
非コンパクト型対称空間上のディラック作用素の連続スペクトルの構造の解析について研究を行った.対称空間に付随する制限ルート系が偶数重複度条件を満たす場合,および実特殊線形リー群に付随する対称空間などのいくつかの系列に対してディラック作用素の連続スペクトルを表現論を用いて決定し,研究課題を部分的に解決した.また,対称空間に付随する制限ルート系が偶数重複度条件を満たす場合に,ディラック作用素は複素レゾナンスを持たないことを示した.一方で,主系列表現に付随する同時固有関数に対する散乱理論と, スピンを持たない自由な量子力学的粒子の運動を記述するラプラス-ベルトラミ作用素に対して散乱理論を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非コンパクトなスピン構造を持つ多様体上において,ディラック作用素が零固有値を持つか否か,スペクトルギャップを持つか否かは多様体の幾何学的性質に深く依存している.本研究で,いくつかの高ランクの対称空間上のディラック作用素の連続スペクトルを決定し,同じ対称空間でも性質が異なるスペクトルが生じることを示したことは,解析と幾何の両分野において興味深い具体例を比較的多く挙げることが出来たという一定の意義がある.また,対称空間上のいくつかの微分作用素に対してスペクトル散乱理論を構築することは,より広いクラスのリーマン多様体上のスペクトル・散乱理論を構築する際の足掛かりとなる意義があるる.
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