研究課題/領域番号 |
17K14293
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 康之 広島大学, 宇宙科学センター, 特任助教 (90633941)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 光赤外線天文学 / X線ガンマ線天文学 / 高エネルギー天体 / 宇宙ニュートリノ / 活動銀河核 / 宇宙物理 / 宇宙線 |
研究実績の概要 |
南極の氷床中に建設されたIceCubeニュートリノ観測所で捕らえられるsub-PeV~PeVのエネルギーを持つ高エネルギー・ニュートリノが、どういった天体現象を起源とするのかは永らく謎のままであったが、一昨年よりニュートリノ検出の即時アラートが流れるようになったことから、電磁波対応天体のフォローアップ観測が可能となり、起源の探査に向けて、我々はニュートリノ放射天体の同定観測を進めてきた。 我々は、高エネルギーニュートリノが活動銀河核ジェット(ブレーザー)を起源とする可能性を追求するため、ニュートリノ・アラートの位置誤差円(典型的には半径1°)内に存在するブレーザー候補をいち早くピックアップできるように、電波観測カタログをベースとして独自のブレーザーカタログ(Blazar Radio and Optical Suevey, BROSカタログ)を構築した。 そして、2017年9月22日にIceCubeで検出されたニュートリノ・イベントに関して、広島大学1.5mかなた望遠鏡を用いて可視光・近赤外線による追跡観測を実施し、その位置誤差円内に存在するBROSカタログ内のブレーザーの測光を行うことにより、増光したブレーザーを見出した。その後、フェルミ・ガンマ線衛星の観測等でもこのブレーザーが増光していることが判明し、高エネルギー・ニュートリノ天体に対して史上初めての対応天体の同定に大きく貢献することができた。また、かなた望遠鏡以外にも、国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡や、光赤外大学間連携による多地点観測も実施し、可視光・近赤外線域における測光・分光、偏光観測を重点的に実施した。
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