研究課題/領域番号 |
17K14301
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
中山 優 立教大学, 理学部, 准教授 (40722195)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 共形場理論 / 量子色力学 / QCD / 共形ブートストラップ / カイラル相転移 |
研究成果の概要 |
高次元の共形場理論は臨界現象を特徴づける臨界指数などを決定する強力な手法である。本研究では、共形ブートストラップという共形場理論における相関関数の無矛盾性を調べることで量子色力学のカイラル相転移の性質を調べ、臨界指数が満たすべき不等式を得た。同じ手法を用いることで、ホログラフィーの観点から量子的なブラックホールの性質についての制限を与えることにも成功した。また、理論にスケール対称性がある場合に、共形対称性が成立する条件や、量子異常と共形対称性の関係などを研究した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨界現象は普遍的な性質をもち、例えば本研究で調べられた量子色力学のカイラル相転移の性質は、カイラルな磁性体でも現れることが知られている。そのため、本研究で調べられた制限は一つの模型を超えて普遍的な理論の制限と考えることができる。同じような現象はホログラフィーを通じて量子的なブラックホールにも適用でき、量子重力理論への制限は本研究ではじめて得られたものである。量子色力学の相転移は初期宇宙で起こったと考えられ、わたしたちの住む宇宙の物質の起源を解明する一方、カイラルな磁性体は実験室でも作れると考えられ、新しい物質創生に役立つことが期待される。
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