研究課題/領域番号 |
17K14307
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
川崎 真介 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (20712235)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 中性子基礎物理 / 対称性 / 超冷中性子 / 真空 / 素粒子実験 / 原子・分子物理 |
研究成果の概要 |
超冷中性子(UCN: Ultra-Cold Neutron)とは100 neV程度しか運動エネルギーを持たない中性子を指し、物質容器内に閉じ込めておくことが可能となる。しかし、UCNはその容器中である寿命を持って減少する。UCNは容器表面に存在する水素原子による中性子吸収反応によって減少する。そこで、本研究では容器表面を真空ベーキングすることによって水素成分を除去し、UCN保持寿命を向上させた。100℃でのベーキングを行うことにより、ベーキングなしに比べて12%UCNの減少率を低下させることに成功した。また、それ以上の温度でのベーキングではUCNの減少率が変化しないことも分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
UCNは物質容器の閉じ込めておくことが可能で、このためUCNは外場との相互作用時間を長くとることが出来る。この性質を利用しUCNは中性子電気双極子モーメント(nEDM)の探索、中性子寿命測定、重力の検証実験等様々な基礎物理実験に用いられる。多くの実験で、感度が統計精度で制限されており、高強度のUCN源の建設が望まれている。本研究で得られた成果を用いることによって、UCN源の性能を向上することが可能となる。
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