研究課題
若手研究(B)
外部からのエネルギー供給があり非平衡定常状態にある磁気スキルミオン格子の駆動状態を明らかにすべく、電流下での中性子小角散乱を使った研究を開始した。電流中による試料からのジュール熱を起源とした熱勾配が十分小さい条件下で小角中性子散乱が可能となるセッティングを構築し、磁気スキルミオンの電流効果を調べた。その結果、磁気スキルミオン格子は閾電流密度1 MA/m2 という低電流密度を超えると三角格子を保ったまま駆動し、さらに試料端でのピニング効果により摩擦のような力を受け塑性変形を起こしつつ流動していると考えられる結果が得られた。
今回得られた研究結果より、外力によって駆動している磁気スキルミオン格子は試料端でのピニング効果により摩擦のような力を受け塑性変形を起こすことが分かった。駆動中の塑性変形はこれまで行われてきた磁気スキルミオン研究では考慮されず、薄膜や細線等のデバイスとして磁気スキルミオンを利用する際にバルク試料と異なった性質を示す一因になっているのではと予想する。本研究成果は磁気スキルミオンを使った記憶媒体などを実現するのに必要不可欠な新しい知見を示したため、本研究の波及効果は大きいと考えている。
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