研究課題/領域番号 |
17K14342
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
小林 理気 琉球大学, 理学部, 助教 (40614673)
|
研究協力者 |
矢野 真一郎
Wang Chin-wei
植田 大地
岡田 佳憲
中原 賢史郎
知念 航矢
塩見 砂理菜
桑森 泰山
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 重い電子系 / フラストレーション / シャストリーサザーランド格子 / 近藤効果 / スピンダイマー / 非磁性一重項基底状態 / 反強磁性秩序 / 比熱測定 / 磁化測定 / 新規物質 / 磁気構造の決定 / 単結晶育成条件の決定 / 物性実験 / 磁性 / 低温物性 |
研究成果の概要 |
Ce5Si3はシャストリー・サザーランド格子を持ち,スピンダイマーを基底状態に持つ可能性のあるたった1つのCe化合物である.本研究では,Ce5Si3とそのLaドーピング系試料の純良単結晶育成と,それらの単結晶試料を用いた中性子散乱,常圧及び圧力下での物性測定などを行うことを計画し,以下の結果を得た.1.Ce5Si3,Ce4LaSi3,La5Si3とCe5Ga2Geの純良単結晶試料を得ることができた.2.Ce5Si3の中性子散乱実験からCe2サイトだけが反強磁性秩序を示すことを解明した.3.圧力実験に関しては装置トラブルから期間中に終えることができなかったが,現在,実験を進めている.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回単結晶育成に成功したCe5Ga2Geは,Ce1サイトとCe2サイトの両方が0.01Kまで何の長距離磁気秩序も示さないことが明らかになった.これは極めて特異な状態であり,フラストレーションを持つCe2サイトだけでなく,フラストレーションを持たないCe1サイトまでが何故磁気秩序を示さないのか今後明らかにする必要がある.またフラストレーションを示す物質がCe5Si3とCe5Ga2Geの2つに増えたことで,これらの性質がCr5B3型の結晶構造に由来することがわかった.今後初めてのフラストレイトCe近藤格子系として活発に研究が進むことが期待され,この点において本研究は高い学術的意義があったと言える.
|