研究課題/領域番号 |
17K14352
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
赤城 裕 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (20739437)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | トポロジカル励起 / ソリトン / ホモトピー論 / 磁性体 / 量子液晶 / ダイナミクス / トポロジカル相 / トポロジカル不変量 / 物性理論 / 計算物理 / 磁性 / 近藤格子模型 |
研究成果の概要 |
本研究では、ホモトピー論と場の理論だけでは予測ができない、格子上におけるトポロジカル励起やその微視的構造を、大規模な数値計算手法の開発と適用により明らかにした。具体的には、量子スピン液晶相における非可換なトポロジカル点欠陥のコア領域の拡大や、トポロジカル点欠陥のダイナミクスに由来した動的構造因子の非自明な構造の解明などである。また、量子液体相の典型であるトポロジカル絶縁体の概念を磁性体へと拡張することで、対称性に保護されたトポロジカルマグノン系の構築と開拓も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子スピン液晶相は時間反転を破らない非自明な秩序相であるため観測が困難である。しかし本研究で明らかにしたように、トポロジカル励起によって時間反転を破る磁気双極子が誘起され、動的構造因子などにも非自明な構造が生じるため、量子スピン液晶相の観測へとつながることが期待される。また、本研究は学際的なテーマであるため、物性物理学の枠を超えた分野への波及効果を与えた。実際、素粒子分野の研究者らとの国際共同研究に発展し、古くから議論されてきたCP2スキルミオンの安定解を構成することに成功した。
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