研究課題/領域番号 |
17K14359
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2017-2019) |
研究代表者 |
上田 宏 大阪大学, 量子情報・量子生命研究センター, 特任准教授(常勤) (40632758)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | テンソルネットワーク / 厳密対角化 / 手法開発 / 量子スピン系 / 量子アルゴリズム / 相転移 / 臨界現象 / 密度行列繰り込み群 / 分割統治法 / 角転送行列繰り込み群 / テンソルネットワーク法 / 計算物理 / 並列化 / スピン系 / 対称性に守られたトポロジカル相 / 数値計算 / 古典スピン系 / スケーリング解析 / 量子古典対応 / 量子多体系 |
研究成果の概要 |
本研究では,格子模型が持つ大局的な点群対称性に適応した行列積状態の構成法ならびに大規模並列化されたテンソルネットワーク(TN)法による状態の最適化手続きの高度化を行うことに加えて、TN法と相性の良い解析手法の開発を行うことで、量子・古典多体模型に現れる非自明な相及び相転移の数値的同定を達成することを目的とした。具体的には、TN法のMPI並列化などによる高度化を実施することで、正方格子上の種々の古典統計模型、フラストレートした量子スピン鎖やSU(4)模型に現れる非自明な臨界現象や対称性に守られたトポロジカル相の同定に成功した。あわせて、点群対称性に適応した量子スピンシミュレータを開発&公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、構築する手法のターゲットが従来手法で数値的厳密にアクセス困難な系になっている点である。開発・公開した実空間の点群対称性とスピン空間の対称性とに適応した量子スピンシミュレータは、容易にフェルミオン系への適用が可能であることがわかっている。そのため、当該シミュレータが広範囲の物質群の有効模型解析に寄与できる手法となっており、広く物性物理の理論的研究の加速に資している。また、当該シミュレータは近年社会的にも注目を集めている量子回路シミュレータへの転用も可能であり、今後の量子開発実機に資する参照データの提供の役目も担うことが期待できる。
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